桜のいのち
ウチの近くにあるその桜は、数年前からぱったりと花を咲かせなくなった。
絡みあうようにのびた枝には葉っぱの1枚もなく
まるでもう死んでしまったかのような桜の木。
幹にふれてみるとなんだか乾いた感触がした。
ある時見ると
その木の中ほどから出た枝に葉っぱがたくさん出ていた。
そこだけがみずみずしく、なんだかとても不思議な感じがした。
そして今年、その枝に花が咲いているのをみつけた。
相変わらず幹は乾いた感触なのに
花が咲き、葉っぱの生えた枝は
つまむと押し返されるような感じがした。
1本の木の中で
ずっと生き続ける部分と、死んでいく部分
そして新しいいのちが生まれる部分。
これまで
“樹齢100年”と聞くと100歳の老人?を想像したけど
そういうことじゃないのかもしれない。
薄っぺらいヤツ
近くにある駐車場は、どうやら昔庭だったらしく
毎年、季節になると、ふきのとうやアスパラガスが顔を出す。
まるで古いしきたりを律儀に守り続けるかのように。
その駐車場にアイリスが葉を出していた。
この葉っぱ、正面?からみると結構広くて大きいのに
横?から見るとまるで“線”のよう。
「植物」的には少しでもたくさんの陽を浴びたいはずで
そのために進化の過程でそれぞれ色んな工夫をこらし
葉っぱの形やスタイルを選んで来たのだと思う。
その点、このアイリスはほとんど2方向からの光しか受けとれない。
とても効率のいいスタイルとは思えない、けど
“厚み”を捨てたその姿は、かえっていさぎよい、と言えなくもない、か…
ちなみにこのアイリス、種類を調べてみたけど分からなかった。
乾いた所に出てるから“あやめ”? “ジャーマンアイリス”? それとも“イチハツ”?
花が咲いたらまた調べてみよう。
3猫そろい踏み
駅までの途中の、ある家に猫が住んでいる。
最初は白黒のやつ1匹だったはずなのに
いつの間にか、猫の数は全部で3匹。
古株の白黒は、時々窓から外をじっと眺めている。
いったい何を見ているのか、妙にその姿が印象的で
昨年はクリスマスの絵のモチーフに。(“waiting for THE day”)
今日はめずらしく3匹が勢ぞろい。
家の前の階段にのんびりと座っていたので
こっそり写真を撮らせてもらった。
(もう少し近づいて撮ってもいいかな?)
うかがうように寄っていくと、2匹がサッとどこかに消えた。
全く動じない風の白黒を残して…
