b(+v)log by mamewo

風と赤い風船

赤い風船が踊るように風にふかれていた。
少ししぼんだその風船は
白いひもで誰かに結びつけられていた。

道行く人や車が
当たり前のように通り過ぎていくその横で
風船は楽しそうにも悲しそうにも見えた。

館の主(あるじ)

空き家の庭に1匹の黒いネコ

お気に入りの空き家の庭に、1匹の黒いネコがいた。
廃墟化の進む空き家と妙にマッチするそのネコは
まるで「今は自分がここの主だ」とでも言ってるように見えた。

こちらに向かって歩いてきた

立ち止まってじっと見てても、お構いなしにペロペロと毛づくろい。
それが一通り終わったら、今度はこちらに向かって歩いてきて
僕のすぐ側に座り込んだ。

近くに座っても知らんぷり

人なつこいんだかそうでないんだか
近寄ってきたのに知らんぷり
そのくせ時々チラッと、目だけでこっちを見た。

何をするでもなく、しばらくそこにいたそいつは
やがてまた別の家の庭に消えていった。
「そういうのもアリかな」、ふとそんなことを思った。

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