塀、我が大地!
お気に入りの“空き家”(「神秘的な蔓」参照)
そのコンクリートの塀のひび割れから一本の草がはえ
小さな花を咲かせていた。
草の名前はホソバウンラン。
ウンランは漢字で“海蘭”。
浜辺で蘭の“ような”花を咲かせるところから
この名がついた、らしい。
「園芸種だけど生命力が強く雑草化しやすい」とのこと。
ナットク。
どうみたって栄養分なんてなさそうな
もちろん補給もなさそうな場所に落ちた一つのタネ。
落ちる場所を選べないタネにとってはそこが大地。
芽を出し、葉を広げ、花を咲かせ・・・
その一生を想像してみる。
それでも地球はまわっている?
夕焼けに誘われ近くの公園へ。
ベンチに座ってぼんやり眺めてると
マンションとマンションのあいだに
夕陽がすっぽり入ってしまった。
海なんかでもそうだけど
日が沈む時は太陽の動く早さ・・・ではなく
地球がまわる早さを強く実感する。
オニユリの子だくさん
近くのお庭に咲いていたオニユリも
ほとんど散ってしまった。
そんなオニユリの茎に
何か黒いものがたくさんついている。
そういえば子どもの頃習ったような気がする。
ユリの「むかご」。
これがそうなのか。
むかご、漢字で書くと「珠芽」。
簡単に言うと“ユリの子ども”みたいなもので
やがてポロリと地面に落ち
落ちたむかごはまた新しいユリになる。
植物の「子孫を残す」ことへの情熱は
ホントにすごいと思う。
ちなみに
山芋や自然薯にもむかご(こちらは「零余子」と書く)ができ
そのまま生でもたべられるし
ご飯と一緒に炊いて食べたりしてもおいしいのだとか。
人間の「食べる」ことへの情熱もまた
すごいと思う・・・