桜のいのち
ウチの近くにあるその桜は、数年前からぱったりと花を咲かせなくなった。
絡みあうようにのびた枝には葉っぱの1枚もなく
まるでもう死んでしまったかのような桜の木。
幹にふれてみるとなんだか乾いた感触がした。
ある時見ると
その木の中ほどから出た枝に葉っぱがたくさん出ていた。
そこだけがみずみずしく、なんだかとても不思議な感じがした。
そして今年、その枝に花が咲いているのをみつけた。
相変わらず幹は乾いた感触なのに
花が咲き、葉っぱの生えた枝は
つまむと押し返されるような感じがした。
1本の木の中で
ずっと生き続ける部分と、死んでいく部分
そして新しいいのちが生まれる部分。
これまで
“樹齢100年”と聞くと100歳の老人?を想像したけど
そういうことじゃないのかもしれない。